意外なギックリ!!
いろいろなギックリ
ギックリと言えば『ギックリ腰』。ビックリ腰と言われることもあるこの現象は「急に襲ってくる痛み」と言えますね。ギックリの中でもよくある現象は筋肉の痙攣(けいれん)です。筋肉は体中に存在しており、どの筋肉が痙攣したか?によって症状名が変わってきます。
たとえば、
- ふくらはぎの痙攣 → こむら返り
- 首の筋肉の痙攣 → 寝違え
- 肩関節に近い筋肉の痙攣 → 四十肩、五十肩
- 横隔膜(呼吸するための筋肉) → しゃっくり
- 心臓の筋肉 → 狭心症
今回、私は久々にギックリに襲われました!
ギックリに襲われた部位は指。右手の人差し指(示指)に突如としてつった、という感覚が来たのです。そして1~2秒後にはギュッとした痛みが現れ、しかもこの痛みはどんどん強くなっていくのです。
つった時の指の状態
指がつり始めたとき、私はただ室内でウロウロと歩いていただけでした。そんな中、指に違和感を感じ、違和感の正体を感じ取ろうとするや否や「つってきた?」と感じました。何があったのか分からないまま徐々に強くなっていく固まっていく感じと強くなっていく痛みに対し、とっさに取った行動は、痛みのある部位を左の指でつまむ(このとき左母指と示指でやや圧迫ぎみに挟んでいました)というものでした。指で挟みながら(つまみながら)軽く摩擦(こすること)をして、痛みを感じている右手の示指の状態を確認していきました。すると、示指の第一関節(爪先から数えて1つ目の指の関節のこと)に痛みを強く感じていました。関節の周囲を丁寧に触診(さわってしらべること)を行うと、掌側で関節の近位(手のひら側で関節の手首に近い側のこと)に強い痛みが発生していることが分かりました。
そして、一分も経たないうちに、第一関節を中心に示指が腫れはじめてきました。同時に痛みと腫れにより示指の屈曲(曲げること)に可動制限(通常90度曲がるところ45度までしか曲がらない)が現れました。
前腕の屈側、伸側についても触擦を行いましたが、こちらには異常を感知できませんでした。
対処したこと
強い痛みの発生している部位を丁寧に触擦をすると、腱の一部がお米の粒状に腫れあがっていることが分かりました。腫れあがっている所の中心に長軸方向(指の先から付け根に向かう方向のこと)で小さな隙間(髪の毛1本分の隙間で長さ2~3ミリほど)を感じたので左の母指先で軽い摩擦を繰り返しました。摩擦を続けることで米粒ほどの腫れが小さくなっていくと同時に、中心に感じていた隙間も触知すること(存在を感じること)ができなくなりました。
摩擦後、関節全体の腫れについてはほとんど変化は見られず、可動域の変化も見られませんでした。しかし、圧痛(押した時に感じる痛み)は最初の痛みの半分くらいに減少していました。
その日の夜、入浴時にも圧痛のある部位へ同様の摩擦を行いました。就寝時には関節の腫れおよび可動域は一割ほど改善されておりました。
翌日、関節の腫れと可動域は五割ほど改善されており、通常の施術行為に支障は全くありませんでした。日中、2~3回摩擦による刺激を患部に行いました。
翌々日、関節の腫れと可動域はほぼ正常に戻っておりました。患部を強めに圧迫した際にのみ痛みを自覚する程度にまで回復いたしました。
指ギックリの考察
腱に何らかの原因(不明)で炎症(発赤、発熱、腫脹、疼痛)が発生したと考えられます。炎症は突如発生しました。
患部は通常の状態とは明らかに異なっており、自発痛(ジッとしていても痛い)と運動痛(動くと痛い)共に現れ、腫れと運動制限が見られました。
今回、指に現れた症状はギックリ腰に代表される症状と類似する点が多く見られました。
対処した方法も、ギックリ腰の施術と同様の対応をすることで改善が現れました。
炎症が正しく発生すれば3日で沈静化を見せます。また、細胞の修復も正常に行われていきます。
今回の指のギックリで学んだことは、筋中だけではなく、腱上にも注意をし施術を行う必要性があるということです。
今後の施術に活かしていきますね!
ギックリ腰
こむら返り