長期休暇の後に感じる腰痛

休みになると起こる罪悪感

 年末年始、ゴールデンウィーク、夏季休暇、シルバーウイーク…など、日常の家事や業務から解放され、疲れた体を休めたり、おいしい食べ物でお腹を満たしたり、行きたかったところへ行ってみたり、普段できないことをするには良い期間です。

 ところが、長期間のお休みがあると、日常とは違う生活をしがちですから、体がなまってしまいがちです。

 家事や学校、仕事の毎日に戻る前に、体を少しでも動かしておこう。と、そんな気持ちになるのは、今回のお休みだけではないと思いますが、いかがでしょうか?

贅沢をして気になる体

  • 休みすぎて運動量が落ちた。
  • 旅先でおいしい食事をいっぱいした。
  • 久しぶりに会った友達と夜通し飲み明かしてしまった。

 こんな風にお休みを過ごしてしまうと、体なまっていないかなぁ…と心配してしまいませんか?そして、次に考えることは、「ちょっと、体を動かしておこうかな」って気持ちです。

 「ちょっとやっておこう」と思う、自宅でもできる簡単な運動ナンバーワンが『腹筋運動』(当院調査)です。

 

効果のある腹筋運動

 腹筋を鍛える、と言っても一般的な腹筋運動では、割れた腹筋が出現する!ということはあまり期待できません。どちらかというと「腹筋、やったぞぉ~」的な自己満足的な運動ですね。もちろん、腹筋を動かしているのですから、後々は筋肉痛へと発展しますよ。

 筋肉痛になった場合、普段あまり使っていない筋肉に負荷をかけた、ということになります。腹筋はお腹の前だけ(腹直筋)でなく、左右横のくびれたところにも存在しています。この左右くびれたところにある腹筋(内腹斜筋、外腹斜筋、腹横筋)は骨盤の後ろまで伸びていきます。後ろまで伸びていく腹筋は腰にある筋肉(腰方形筋、起立筋など)と関係があります。

 ですから、しっかり腹筋運動を行い、腹部だけでなく、腰部にまで筋肉痛が表れていたら、運動を「すっごく頑張った!」証ですね。

 

筋肉たちの共同作業

 私たちの体はお互いが助け合いながら働いています。筋肉も同様で、一つの動きに対し、一つの筋肉だけでなく、隣り合う筋肉、拮抗する筋肉、土台となって支える筋肉など、数多くの筋肉が一斉に働いて一つの動きを行っています。

 そのため、運動をした後に思いもよらない筋肉が筋肉痛になることもあるのです。

 腰の筋肉は腹筋運動をする際に共同して働いています。そのために腰の筋肉は、筋肉痛になってしまう可能性の高い部位と言えますね。

 いつもと違った腹筋運動を行ったときは、柔軟体操、ストレッチ、入浴、マッサージなどで体をほぐすといいですよ。